うろたもも

ちいさなオニ太郎のはなし

むかしむかし あるところに
ちいさなオニの子がおりました

 

名前を オニ太郎といいました

 

元気によく笑う 男の子で
父さんオニや 母さんオニ
仲間のオニや 友達のオニと
仲良く小さな島で暮らしておりました

 

 

男のオニは 毎日船で島から出掛けて
美味しい食べ物や 宝物を持ってきてくれました

 

女のオニは みんなで楽しくおしゃべりをしながら
川で洗濯をしたり おいしい料理を作ったり
男のオニが帰ってくるのを待っていました

 

 

オニ太郎は思っていました

大きくなったら立派なオニになって
美味しい食べ物や綺麗な宝物を
たくさんとってくるぞ

友達と 山で木の実をあつめたり
宝探しをしてあそんでいました

女の子は 料理や洗濯のおままごとをして
りっぱな母さんオニになることを夢見ていました

 

 

そんなある日のことでした
小さな船が 島にやってきました

船には 怖そうな顔をしたニンゲンや
牙や爪やくちばしを光らせた ケモノがのっていました

 

小さな船のニンゲンたちは
刀や牙や 爪やくちばしで
大人のオニたちを つぎつぎに殺してしまいました

 

そうして あつめた宝を船に積み込み
のこされた子どものオニたちに言いました

 

宝は返してもらうぞ
それに この島はもともとニンゲンがすんでいたんだ

 

そこにお前らオニ達が ニンゲンを追い出して
勝手にオニの島にしてしまったんだ
島も返してもらうからな

 

 

 

しばらくすると たくさんの船で
たくさんのニンゲンがやってきて
オニの島はニンゲンの島になってしましました

 

のこされた子どものオニ達は
暗い山の奥においやられました

 

オニ太郎は暗い山の奥で思いました

 

大きくなったら立派なオニになって
ニンゲンに復讐をしてやる
悪いニンゲンから
宝も島も取り返してやる

 

 

 

 

このおはなし「うろたもも」は
反対のおはなし「ももたろう」に続きます

 

そして、お互いがお互いの気持ちを
お互いにわかり合うまで
永遠に続く物語です

 

つづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です