【逆説】アリとキリギリス

【逆説】アリとキリギリス

【逆説】アリとキリギリス

ある夏の暑い日の事。

キリギリスは毎日楽しそうに歌ばかり歌っています。

大きな荷物を行列で運んでいるアリにキリギリスは言いました

「おい、アリさ〜ん。こんなに暑い日に、炎天下で何をしてるのさ〜?」

「やあ、キリギリス君。
冬になって食べるためのものを毎日はこんでいるのさ。
キミも歌ばかり歌っていると冬になって後悔するぞ。」

「アリさん。その時はその時さ。
毎日たのしくすごそうよ。」

そうして、キリギリスは毎日歌をうたってたのしく過ごしました。

そして、秋が来て冬になりました。

雪が積もって、食べるものはなにもありません。

お腹が空いてたおれそうなキリギリスは、あたたかそうなアリの家を訪ねます。

 

エンディング その1

「キリギリスさん。夏の間、楽しい歌をきかせてくれてありがとう。
また来年も、たくさんきかせてね。
さあさあ、あがってあったまっていって。
食べるものもたくさんあるから。」

アリとキリギリスは、冬の間じゅう、歌って踊って、いっしょに楽しく過ごしました。

 

エンディング その2

「キリギリスさん。
キミは夏の間、仕事もせずに歌ばかり歌って遊んでいましたね。
自業自得。雪の中で歌でもうたっていなさい。」

「アリさん。
僕は、夏の間、歌いたい歌はすべて歌いきりました。
みんなもよろこんでくれてとても満足です。

そして、僕が死んだあとも、
僕は、僕の亡骸で、あなたたちを満腹に満たすことができます。

いい人生でした。」

結び

それぞれの考え方ひとつで、物語はどうにでも変えられるのです。

望む未来を決めるのは、今の自分の考え方です。

楽しい未来を望むひとたちが、どうぞたくさんいますように。

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